アルテミス・ファウル -妖精の身代金-
(5冊のうち4冊まで邦訳)
オーウェン・コルファー署
☆☆☆☆★(星4つ)
アルテミス・ファウルは、伝説的な犯罪一家に育った、12歳の天才少年。
しかも、こまっしゃくれていて、パソコンを駆使しつつ、大人を切りきり舞いさせる。青白い生意気なやつなのだ。
そんな思春期の子供に過ぎないアルテミスが手がけた犯罪の事件簿が、このシリーズです。
最初に手がけた犯罪は、地底世界に住む妖精世界から黄金を奪おうとする、奇想天外な展開。
世知辛い現在、魅力的なファンタジーは、一度読み出したらと まらない“かっぱえびせん“ のようなスピード感を持っているものです。このシリーズも、まさしくその通り。
うだるような暑さの中、ベトナム南部のホーチミン市で「妖精の書」を手に入れるところから、息つく間もなく物語りは進行。
妖精語を解読し、妖精の行動パターンを分析し、誘拐し、身代金を要求する。
その計画にたまたま引っかかってしまったのが、地底警察のホリー・ショート大尉、エルフ (小妖精) の女性警官。
ファウル家に代々仕える、巨大なユーラシア人バトラ ー(召使)を従え、アルテミスと妖精との戦いが始まる。その妖精たちは、ハイテクで武装された危険な集団だった…。
“悪のハリー・ポッター“ と称されるようになる、アルテミス最初の犯罪記録。
対するホリー大尉は、地底警察LEPの優秀な女性警官ですが、妖精世界にもある「性差別」で、閑職に追いやられ、リベンジ(仕返し) を誓う、キュートな切れ者。このあたりの関係は 「天才犯罪者ハンニバル・レクター」と「クラリス・スターリ ングFBI捜査官」を髣髴させます。
ちなみに、作者のコルファーは“コミックおたく“だそうです。
来月は、「ドクター白鳥、いつどんな本読んでるの?」 Q&Aコーナーなのだ。
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