「キョービの高校・中学生事情」を教えてくれる、甥からのお便りです。豪&淳は、子供のいない院長のお友達みたいなもの。 毎月交互に話題をお送りします。
高校三年生、豪
■北京修学旅行記~その1~
●中国の第一印象は?
十月四日からの六日間、北京への修学旅行に行ってきた。着いてから二三日の間、友人含めぼくたちは中国に対し、決して良い印象を持たなかった。初日のレストランでは給仕が悪態つくし、料理はとても脂っぽく、日本でよく目にし食べるようないわゆる中華は見当たらない。また空気がひどく悪く、スモッグのためか一寸先のビルも霞んでいる。水道水を誤って飲んでしまった子は病院に運ばれ、観光先の中国人は何か変な臭いがした。至る所に乞食がいて、押し売りが凄く、お金を盗まれる子もいた。ホテルは建てつけが悪くてシャワーを浴びるたびに洗面所は水浸し。バスタオルすら変えてくれない。地下にあったボーリング場、まばゆい光の漏れるカラオケルルームから聞こえてくる中国民謡、それらはどこか高度経済成長期の日本を彷彿とさせ、なんともいえない嫌な心持ちがした。偏見もあったかもしれないが、それを差し引いてもぼくたちには 中国の劣悪な環境ばかりが目に映った。
●中国の高校生との交流は・・・
しかし、四日目の北京大学付属中学(日本における東大の付属高校のようなもの)との交流を通じそのような一方的な認識は改められた。彼らは皆裕福であり、流暢な英語を話し、高い志を抱き、ぼくらとなんら変わらない、もしくはそれ以上の生活水準のなかで暮らしていたのだ。学校の近くにはセブンイレブンまであり、学校の設備も整っていて、環境の違いは感じられない。彼らのうちに反日感情のようなものを見出すことも出来なかった。ぼくたちは驚くほどスムーズに打ち解け、拙い英語とジェスチャーでコミュニケーションをとり、アドレスを交換し、一緒にバスケやバトミントンをした。ぼくの交流相手は牧野(“ぼくや”と読む。わざわざ日本語名を作ってきてくれた。)といい、バスケ部でお父さんは北京大学の教授、お母さんは名古屋の愛知淑徳大学で教えていたらしい。頭の良さがにじみ出るようなやつだった。
この交流は今回の修学旅行におけるどんな観光よりも印象に残り、交流前の不安が嘘のような一日となった。中国の明るい一面を見ることができた。一方で、暗い面との大きな開きも意識されたのだが・・・。
(その二に続く)
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